音声解説

クイズ

以下の質問に2〜3文で簡潔に答えてください。

  1. オスラー病の正式名称とその略称は何ですか。
  2. オスラー病が医師に認知度が低いとされる理由は何ですか。
  3. オスラー病患者の90%以上に共通して見られる症状は何ですか。
  4. オスラー病の鼻血と一般的な鼻血の止血法が異なる理由は何ですか。
  5. オスラー病患者が放置することで発症する可能性のある重篤な症状を3つ挙げてください。
  6. 肺の血管奇形(シャント)があるオスラー病患者に特に推奨される検査は何ですか。
  7. オスラー病の診断において、自己診断基準の利用が推奨されるのはなぜですか。
  8. 日本オスラー病患者会は、どのような目的で活動していますか。
  9. オスラー病患者のQOLが低下する主な原因は何ですか。
  10. オスラー病の鼻血の止血処置において、推奨されない治療法を2つ挙げてください。

クイズ解答

  1. オスラー病の正式名称は「遺伝性出血性毛細血管拡張症」であり、英語表記の略称は「HHT」です。HHTはHereditary hemorrhagic telangiectasiaの頭文字を取ったものです。
  2. オスラー病は指定難病であるものの、医師間の認知度が低いため、多くの患者が体質や原因不明として経過観察されたり、誤診されたりすることがあります。この認知度の低さが、診断率の低さにつながっています。
  3. オスラー病患者の90%以上には、繰り返し起こる鼻血がり多くの患者に慢性貧血、偏頭痛が見られます。これらはオスラー病の最も一般的な症状とされています。
  4. オスラー病の鼻血は、血管そのものがもろく拡張した特殊な構造(毛細血管拡張巣)が原因であるため、一般的な鼻血のように強く鼻をつまんだり、ガーゼを詰めるなどの処置は周囲の血管を傷つけ、出血を悪化させる可能性があります。
  5. オスラー病患者がスクリーニング検査をせず放置すると、ある日突然、脳梗塞、脳出血、脳膿瘍などの重篤な症状を発症する可能性があります。特に肺の血管奇形からの血栓が原因となることがあります。
  6. 肺の血管奇形(シャント)があるオスラー病患者には、重篤な症状のリスクを回避するため、肺・脳・肝臓などのスクリーニング検査に加えて、タイプ確定や予後のための遺伝子検査が患者会から強く推奨されています。
  7. オスラー病は医師の認知度が低く、未診断の患者が多い現状があるため、患者自身が「自分でできる診断基準」を参考にし、早期に詳しい専門医を受診するきっかけとすることが推奨されています。
  8. 日本オスラー病患者会は、オスラー病患者やその家族が抱える不安や悩みに寄り添い、情報共有やサポートを提供することを目指しています。また、日本HHT研究会と連携し、最新の医療情報や治療の進展についても積極的に共有しています。
  9. オスラー病患者のQOLが低下する主な原因は、日々繰り返される鼻血や口腔・消化管からの出血、および血管拡張による様々な出血症状です。これらの症状が継続することで、ケアの困難さ、精神的な不安、日常生活や就学・就労への制限が生じます。
  10. オスラー病の鼻血の止血処置において、電気焼灼術の繰り返しや、多くのガーゼを挿入するバッキング止血、レーザーによる止血、ボスミン液などの使用は血管構造的に効果がなく、かえって重症化させる可能性があるため推奨されません。

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